水に溶けにくい物質ってなに?高校化学で暗記しとくべき溶けない物質3選
皆さんこんにちは。
Tsuyo-piです。
NaClのようなイオン結晶は、
水溶性であることは、
皆さんよく知っているはずです。
一般的に、
イオン結晶は、
水に溶けやすいものが多い
です。
しかし、
水に溶けないイオン性結晶
も存在します。
高校の教科書では、サラッと
「水に溶けない物質」
として説明されるだけです。
そして単刀直入に
「覚えろ」
としか言われないのです。
これでがむしゃらに
暗記してしまうと、
いろいろな内容と
ごちゃ混ぜになって、
肝心の時に、
思い出せません。
これでは、本番役に立ちませんよね。
しかし、
理由をしっかりと理解する
ことができたら、
記憶として残りやすいので、
肝心な時に
思い出しやすくなります。
というわけで、
イオン結晶なのに水に溶けない
物質について、学んでいきましょう!
高校化学で学ぶ、
水に溶けないイオン性の物質は
塩化銀 AgCl
硫酸バリウム BaSO4
炭酸カルシウム CaCO3
です。
もし、これらの物質が水に溶けたのならば
AgCl→Ag+とCl-
BaSO4→Ba2+とSO42-
CaCO3→Ca2+とCO32-
というように、電離します。
もともとくっついていたものが、
離れ離れになるのはなぜでしょう?
NaClで説明すると、
電離前は、お互いに引き合って
結合しています。
水分子は極性を持っています。
要するに、
マイナス側にはプラスが、
プラス側にはマイナス
がくっ付きます。
この水分子の結合力により
NaClの結合を無理やり引き離し、
イオンの状態に分離されるのです。
ではこれら3つの物質が電離しないのは
なぜでしょうか?
答えは、
陽イオンと陰イオンの結びつき
が強すぎるからです。
ちなみに、
「同じイオン結合の物質なのに、
水に溶けたり溶けなかったり
するのは何故だろうか?」
という疑問を抱くかもしれません。
実は議論は、とても難しくて、
高校で習う内容では説明できません。
よって、余計に訳が分からなくなる
恐れがあるので、
とにかく
「イオン同士の結合力が強いから」
という風に覚えてください。
ちなみに実際にどのような場面で
使用されているのでしょうか?
塩化銀は、
光に反応するので、
写真フィルムとして使用されています。
硫酸バリウムは、
X線をよく吸収する働き
があるので、
造影剤として、使用されます。
「診断の時に飲むバリウムが辛い」
という話を聞きませんか?
その時に飲んでいるのが、
この硫酸バリウムなのです。
確かに、
硫酸バリウムが水溶性では、
臓器の検査をする前に
体内に吸収されてしまい、
検査には使えないことは
理解できるはずです。
炭酸カルシウムは、
チョークの原材料として
使用されています。
黒板掃除をした後の雑巾を
バケツで洗った時、
雑巾の汚れがバケツに溶けた
記憶はありますか?
初めは溶けてるように感じてても、
それは黒板消しの粉が
水中に拡散している状態なだけで、
時間が経てばバケツの底に
沈澱していったかと思います。
このように、
水に溶けない物質は
日常生活に普通に存在するのです。
身近な物質だと思ってくれたら、
この3つの物質は
記憶に残りやすいと思います。
とにかく今日は
絶対に、
塩化銀 AgCl
硫酸バリウム BaSO4
炭酸カルシウム CaCO3
の3つの物質は水に溶けない
というポイントを確実に
覚えて帰ってください。
今すぐ確実に記憶出来たのならば、
本番でも他の内容と
こんがらがる事なく
思い出す事ができるでしょう。
というわけで、
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。