高校化学がわかるTsuyo-piのブログ

高校化学が伸び悩んでいるそこのあなたに、あなたに合った学習方法を見つける方法を発信していきます。

蒸気圧降下って??あまり聞かない原理の日常生活への影響を知って、新しい知識を身につけよう。

みなさんこんにちは。

Tsuyo-piです。

 

皆さんは

「蒸気圧降下」

という言葉を聞いたこと

はありますか?

初耳なんてことはないはず



大半の人は

「そもそも蒸気圧って何?」

とますば質問で返してくる

と思います。

気体が関係してくるのかな?



高校の授業では、

この「蒸気圧降下」の内容は

さらっと飛ばされて、

深く学習していなかったと思います。

 

だからこそ、皆さんの頭の中には、

「深く刻まれていない知識」

となっているのです。

 

「高校で深く学習しなかった

=入試ではあまり出ない内容」

 

こう短絡的に考えてしまうあなたは

非常に危険です。



一般的には、問われない知識でも、

あなたの目指す進路では

珍しく問われる可能性もあります。



このような、

レアパターンに遭遇する可能性

が1%でも存在するのなら、

勉強しない理由なんて存在しませんよね?

 

この「蒸気圧降下」

の原理は、

特に難しい計算式を使わなくても、

簡単に理解すること

ができます。

 

こんな内容を理解せずに、

本番に挑むのは、

あまりにも危険ですし

勿体ないです。

 

また、「蒸気圧降下」

を理解できると、

日常生活で起こりうる現象

も説明することができるのです!

 

ということで、少し印象の薄い

「蒸気圧降下」

について、何者なのかを

学習してみましょう!

 

 

そもそも、

「蒸気圧降下」

を語るには、

「蒸気圧」

という言葉の意味を理解する

必要があります。

 

「蒸気圧」とは、

名前の通り、

蒸気の圧力を表しています。

 

しかし物質がずっと蒸気の

状態でいることはできません。

 

密閉された容器の場合、

蒸気になったり、また溶液に戻ったり

という状態を繰り返しています。

蒸気圧の原理イラスト

この蒸気になるスピードと、

液体に戻るスピード

等しい状態の圧力のことを

「蒸気圧」と言います。

 

 

密閉された容器に、

純粋な液体が入っていたとします。

この時、一定温度にすると、

液体固有の蒸気圧を示します。

 

これは、さっき説明した通り

蒸気になるスピードと

液体に戻る(凝縮する)スピード

が等しいことを表しています。

 

一方、この純粋な液体に

不揮発性の物質

溶かしたとします。

 

具体的には

塩化ナトリウムや、

スクロースなどです。

スクロースは砂糖の主成分

するとなんということでしょう。

 

さっきの純粋な液体が入っていた

容器の蒸気圧と比較して、

小さい蒸気圧を示すようになります。

 

不揮発性の物質が溶けた

水溶液を、分子レベルで

見てみましょう。

 

純粋な水溶液でも、

不揮発性の物質が溶けた溶液でも、

水分子が蒸発することにより

蒸気圧が発生しています。

 

蒸気圧が低いということは

蒸発している水分子の数が

少ないということになります。

水分子が蒸発する際、

水面に面している水分子から

徐々に蒸発していきます。

 

不揮発性の物質が溶けた溶液

の水面には、水分子だけでなく

不揮発性の物質も存在します。

 

結果、水面に出てこれる水分子

の数が減少してしまい、

これが水分子が蒸発しなくなる

原因になるのです。

そして、蒸気圧が低くなるのです。

蒸気圧降下の様子

この現象のことを

蒸気圧降下

というのです。

 

では、蒸気圧降下は

実際にどのような場所で

起こっているのでしょうか?

 

これは、海水浴に行った後の

水着でよく起こります。

 

海水に浸かった水着は

なかなか乾かないと

思ったことはありませんか?

洗濯物乾かなかったら困るよね

それもそのはず、

水道水で洗った水着と

比較しても、

乾くのに時間がかかっています。

 

水着が乾く

=水分子が気体になる

ということです。

 

海水には、

塩化ナトリウム

という、不揮発性の物質が

溶けています。

 

この塩化ナトリウムが

場所をとって、

水分子が気体になりにくくなるので

乾きにくくなっているのです。

 

このように、身近な例で

蒸気圧降下を体験できたら

理解も深まると思います。

 

 

というわけで

今回は蒸気圧降下

について学習してもらいました。

 

蒸気圧降下が起こる原因は

溶けている不揮発性の物質が

邪魔をしてくるから、

水分子が蒸発しにくくなるから

起こってしまう

 

というポイントを確実に抑えましょう。

 

これさえ覚えてしまえば、

試験にしれっと出てきても、

しっかりと対応できます!

 

というわけで

最後までお読みいただき

ありがとうございました。