高校化学がわかるTsuyo-piのブログ

高校化学が伸び悩んでいるそこのあなたに、あなたに合った学習方法を見つける方法を発信していきます。

無極性分子はさすがに溶けないだろう!期待を裏切る現実をみて、化学を知ろう!

皆さんこんにちは。

Tsuyo-piです。

 

以前、NaClのような、イオン結晶は、

陰イオンと陽イオンに電離することで、

水和すると学習しましたね。

NaClが水和するイメージ





また、極性分子でも、ヒドロキシ基を持っていたら、

水中で電離しなくても、水和することも覚えていると思います。

ヒドロキシ基のおかげで水和できる



では、非極性分子の場合はどうだと思います?

 

極性が無いから、水和しないように思いますよね?

 

確かにその考察は正しいです。

 

「極性が無いから」

というふうに、

理由を自分なりに考えて、答えを導き出すことは、非常に大切な力です。

 

しかし、いくらそれっぽい理由を見つけれたとしても、本当にこれが理由なのかをしっかりと理解できていないと、

完璧に水和しない理由を説明できたと言えません。

 

化学をでは、

「何かに溶ける」

という反応が非常に重要になってきますから、

溶ける様子を理解

できていないと、

新しい内容を学習する際に、

支障をきたしてしまいます。

 

それでは困りますよね?

 

というわけで、非極性分子が水和しない訳を理解しちゃいましょう!

 

水和させるには、

極性がある水分子に引っ張られる必要があります。

 

つまり、溶媒(溶かしたい物質)にも極性が必要なのです。

 

無極性分子には、極性が無いので、くっつくことはできません。

 

つまり、水には溶けないのです、

 

しかし、水以外になら溶けることもあります。

 

何になら溶けるのかというと、

無極性溶媒です。

 

つまり、溶質と同じく、非極性分子でできている溶媒になら溶けるのです。

 

それはなぜなのでしょうか?

 

非極性分子同士の、分子間力というのは、実は非常に弱いです。

 

つまり、放置していたら、自然と拡散していくのです。

混ざっていない状態

物質が混ざっていない状態では、

容器の上側に物質Aが、

下側に物質Bが存在します。

 

物質は常に運動していますから、

次第に物質AとBは混ざっていきます。

混ざった状態

無極性物質が混ざるということは、

「物質が容器内に均一に分布する」

という状態なんです。

 

では極性物質(水)に、無極性物質を溶かしたら、どうなるでしょう?

 

水に無極性物質を溶かした時の様子

水には極性があり、

+に帯電したHと

-に帯電したOとで

互いに引力が働いて、

水分子同士で弱い結びつき

が存在しています。

水分子の結びつき

そのため、無極性物質Aは、

いくら運動があると言えども、

この水分子の結びつきあっている

領域に侵入すること

ができないのです。

 

「物質が均等に混ざり合っていない」

ということなので、

この状態では、

「水和している」

とは言えないのです。

 

では、無極性物質が溶ける、

無極性溶媒とは、

どのようなものがあるのでしょうか?

 

代表的なものが、

ベンゼンC6H6)です。

主に、合成原料として使用されており、

様々な製品の製造に役に立っています。

 

高校化学では、

芳香族化合物

と呼ばれており、

今後より詳しく学習します。

 

無極性分子の具体例は

ヨウ素(I2)や

ナフタレン(C10H8

です。

 

ヨウ素は、

でんぷんの存在を確認する試薬

として使ってきたので、

なじみ深いと思います。

実験で使用したことはあるはず

 

ナフタレンは、

芳香族炭化水素の一つ。

殺虫剤などに使用されています。

 

とにかく、

「無極性分子は、

無極性溶媒にしか溶けない」

 

というポイントを、

確実に覚えてきてください。

 

これを覚えることができたら、

 

物質の溶ける溶けない

に関する知識は

原理も説明できて、

完璧にマスターできたと

思います。

 

問うわけで、

最後までお読みいただき

ありがとうございました。